QGISで地図を可視化する


地理情報を扱えるソフトウェアとして、今回は QGIS を初めて使い、基本的な地図表示や分析を試してみたので、その手順を紹介する。
QGIS とは
QGIS(Quantum GIS)1 は、以下のような特徴を持つ GIS ソフトウェアです。
- 完全無料のオープンソースソフトウェア
- クロスプラットフォーム対応(Windows、Mac、Linux)
- 豊富な機能:地図作成、データ分析、空間解析など
- 多様なデータ形式に対応
- プラグインによる機能拡張が可能
- 多言語対応(日本語も完全サポート)
QGIS のインストール
インストール手順
QGIS のインストールは公式ページ1から行います。
以下は macOS の手順ですが、Windows も同ページにインストーラがあります。
-
QGIS 公式ページ1 から「Download for macOS」を選択
-
dmg ファイルをダウンロード

- dmg をマウントし、アプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップ
初回起動
インストール後、QGIS を起動すると日本語インターフェースで表示されます。もし英語表記の場合は、「Settings」→「Options」→「General」から言語を「日本語」に変更してください。
サンプルデータの準備
ハンズオンに使用するデータを準備しましょう。今回は Natural Earth2 と 国土数値情報3 を利用します。
Natural Earth データの取得
- Natural Earth 公式サイト2 にアクセスします。

- 「Downloads」→「Cultural」→「Admin 0 - Countries」を選択(Cultural は縮尺ごとに分かれているので、任意のものを利用可能)

- 「Download countries」をクリックして shape ファイルをダウンロードする
日本の行政界データ
-
国土数値情報ダウンロードサイト3にアクセス
-
「行政区域データ」→「国土数値情報ダウンロードサービスデータのダウンロード」を選択してダウンロード(種類はどれでも良いですが、ここでは全国データを扱います。)


基本的なハンズオン
QGIS の基本操作をいくつか試してみます。
ハンズオン 1: 世界地図の表示
データの読み込み・地図の表示
-
QGIS を起動
-
「レイヤー」メニュー →「データソースマネージャ」→「ベクタ」
-
ダウンロードした Natural Earth の shape ファイル(.shp)を選択
-
「追加」をクリック

すると、地図キャンバスに世界地図が表示されます。

データの確認
「レイヤ」メニューから「属性テーブルを開く」を選択すると、各国の名前や人口などの属性データを確認できます。

ハンズオン 2: 日本地図の作成と色分け
日本の行政界データ読み込み
前回と同様にベクタレイヤーでダウンロードした日本の都道府県データを読み込みます。

すると、日本列島が表示されます。

次に、こちらを色分け表示してみましょう。
都道府県レイヤーを右クリック →「プロパティ」

その後「シンボロジー」タブを選択し、
「カテゴリ値による定義」に設定し、「値」を「N03_001」などに変更します。
「分類」ボタンをクリックし、
カラーランプを選択して「OK」を押します。

すると色分けされて表示されます。

次に、地図上にラベルを表示してみましょう。
同じプロパティ画面で「ラベル」タブを選択し、
ラベルの表示を「単一定義」に変更します。
「ラベルに使用する値」で N03_004(市町村名)を選択し、
フォントサイズや色を調整して「OK」を押します。

すると、地図上に市町村名のラベルが表示されます。

ハンズオン 3: 距離・面積の計測
次は距離の計測をしてみます。
「ビュー」 →「計測」→「線の長さを測る」を選択します。
その後、地図上で開始点をクリックし、
測定したい経路に沿ってクリックを続けます。
右クリックで測定終了します。
すると結果がキロメートル単位で表示されます。

面積の計測は以下の通りです。
「ビュー」 →「計測」→「面積を測る」を選択
測定したいエリアの境界をクリックしていく。
開始点に戻って右クリックすると面積が平方キロメートル単位で表示されます。

ハンズオン 4: 地図のエクスポート
画像として保存してみます。
「プロジェクト」→「インポート/エクスポート」→「地図を画像にエクスポート」を選択、
各設定をし、出力先、ファイル名、解像度、形式(PNG、JPEG など)を選択して、「保存」をクリックします。
するとエクスポートされます。

今回は QGIS を使って、以下の基本操作を試してみました。
- 外部データの読み込みと表示
- 行政界データの色分け・ラベル付与
- 距離・面積の計測
- 地図のエクスポート
簡単な例ではありますが、QGIS で「地理情報を可視化・加工する流れ」を体験できました。
次回は空間解析やプラグインを利用したより高度な分析にも挑戦してみたいと思います。