HTML5プロフェッショナル認定 Level2試験受験記
先日 HTML5 プロフェッショナル認定レベル 2 を受験し、合格することができたので、それについて書いておきたいと思います。
HTML5 プロフェッショナル認定とは
HTML5 プロフェッショナル認定1は、LPI-Japan が運営している HTML5、CSS3、JavaScript などのフロントエンド技術に関する知識とスキルを認定する資格です。
レベル１とレベル２の２段階あり、レベル１では主に HTML や CSS に関する内容が問われ、レベル 2 では以下のような内容が問われます。
- グラフィックス
JavaScript や CSS などを用いて、動的にグラフィックスを生成したりアニメーションを実現したりする技術
- レスポンシブ Web デザイン
一つのソースで、スマートフォンなどの様々なデバイスの画面サイズに対応させるための技術
- 通信・デバイスアクセス系 API
JavaScript からクラウドと通信をして情報の送受信を行ったり、センサーなどのデバイスにアクセスしたりする技術
- JavaScript プログラミング
JavaScript を使って、動的な Web コンテンツを作成する技術
- マルチメディア
グラフィックス、動画、音声ファイルなどのマルチメディアコンテンツの表示・再生に関する技術
- ユーザビリティ
JavaScript や CSS などを用いて、デザイン仕様に沿った見やすい表示や操作しやすいコンテンツを作成するための技術
- パフォーマンス
ストレージや並列処理を使ってコンテンツを効率よく高速に動作させたり、オフラインでも動作する仕組みを作るための技術
受験のきっかけ
新卒２、３年目くらいの時にフロントエンドに関する知識をつけたいと思っていたのですが、どのような勉強をしたら良いかがわからない状況でした。
当時調べたところフロントエンドに関するこのような資格試験があると聞き、勉強してレベル１を取りました。
その勢いでレベル２も取ろうとしたのですが、転職活動や業務が忙しくなったことにより時間が取れず、当時は受験できずに終わりました。
しかし最近になって、レベル１の有効期限がそろそろ切れる（合格後から５年間有効）通知のメールが来て、やり残した思いがあり、この度再挑戦することにしました。
学習期間と計画
- 学習期間：約 2 ヶ月
- 平日：1-2 時間/日
- 休日：3-4 時間/日
- 総学習時間：約 100 時間
学習は大きく 3 つのフェーズに分けて進めました。
- 基礎知識の習得（3 週間）
公式の HTML5 アカデミックロードマップを参考に、各技術要素の基本概念を理解することに集中しました。
- 実践演習（4 週間）
CodePen2を使い実際にコードを書きながら、API の使い方を体験しました。
CodePen を利用すると実際に書いたフロントエンドのコードが反映・表示できるので、確認にはとても便利でした。
- 試験対策（1 週間）
模擬試験や過去問題集を解き、知識の定着と試験形式に慣れることに専念しました。
試験当日の様子
試験は CBT（Computer Based Testing）形式で、テストセンターで受験しました。
- 試験時間：90 分
- 問題数：約 60 問
- 出題形式：選択式（単一選択・複数選択）
時間配分としては、1 問あたり 1.5 分程度で解く計算になりますが、知識問題は素早く答え、コードを読む問題により時間をかけるようにしました。
どのような人にオススメか
私見もありますが、以下のような人にはぜひお勧めしたいです。
- フロントエンド開発者（1-3 年目）
- フレームワーク（React、Vue.js 等）は使えるが、基礎技術への理解を深めたい人
- JavaScript、CSS3、WebAPI の体系的な知識を身につけたい人
- Web 制作会社のエンジニア・デザイナー
- HTML/CSS は得意だが、JavaScript や動的な Web アプリケーション開発にステップアップしたい人
- クライアントワークで幅広い技術要件に対応する必要がある人
- フロントエンドの学習をしている・関わる業務に就く予定の人
- 特に新卒の人でフロントエンド周りの知識をつけたい人
- フロントエンドに関わるプロジェクトを扱う管理職（プロジェクトマネージャー及びリーダー層）の人
ちなみにフロントエンドエンジニアとしてやっていくのであれば内容的にレベル２までは取っておくことをお勧めします。
（最近はフロントエンドに関するフレームワーク等が多く出てきている点など技術進歩が速い点もあり、レベル２での内容でも知識的にはさらに学ぶ必要があると感じています。）
おわりに
HTML5 プロフェッショナル認定レベル 2 は、フロントエンド開発者としてのスキルアップに非常に有効な資格だと思います。体系的に学習することで、普段何気なく使っている技術への理解が深まり、より良いコードが書けるようになるはずです。
これから受験される方の参考になれば幸いです。